明日は別の日

のんびりと、マイペースでブログを書いて来ましたら、結構長く続いています。元気出して行きまっしょ、というタイトルから、一新するつもりで。

バスティーユオペラ

  

 

やっとインターネットにアクセスすることが出来た。バスで5つほどの駅にあるイビスに行き、無線カードを買えるのかと聞いた。以前に、ホテルに泊まった時に、そういうカードがあったから。そこで、10時間カードを買い、ロビーでさせてもらった。

 これで、とりあえず、書いていたブログを、送信することが出来た。

 ニフティーにもアクセスして、海外から使えるアクセスのソフトをダウンロードした。

月決めのサービスが終わって、それに変わった。ブロードバンドも出来るようになっている。高速は、一分40円くらいする。ダイヤルアップでも、フランスからは、1分10,5円か21円かかる。それに加えて電話代がかかる。電話番号がフランスのどの地域にかかるのかがわからない。これでは、ソフトを入れても、あまり役に立ちそうにはない。ホテルのチケットは、30日間の間に、10時間使って15ユーロだ。ロビーで、肩身を狭くして使うという不便さはあるけれど。最初に使った時間は、2時間近くに及んだ。翌日は、1時間くらい。お掃除人のじゃまになるかな、と気にかけていたら、突然、警報機がびんびん鳴り出した。作業の人がやってきたようだ。警報やかましい音は鳴りやまないが、誰も関知していない様子。

 インターネットは、切って作業しているつもりだったが、切れずにずっとつながりっぱなしだった。

 遅い昼食をアパートですませて、外に出た。

 

昨日あたりから、随分寒くなっている。バスを待つ間も、寒さが堪える。パリに住む人達の服装はまちまちで、分厚いコートに身を包んでいる人もいれば、軽い服装だけの人もいる。細くて高い鼻が、真っ赤になって、痛々しいく感じられる人がいた。各バス停に、バスの待ち時間が提示される。暖かい日は気にならなかったのに、6分とか表示されていると待つ時間がもどかしい。公園でぶらぶらするには寒すぎる。バスの中から、景色を眺めているのが良さそうだ。27番で、オペラ座の前で降りた。

 出し物のカタログをもらって見ると、今日、バスチーユで、ベルディーのオペラの公演がある。1時間半前に、62席5ユーロで売り出される、という表示を見つけた。このオペラガルニエでも、今夜は、オペラが上演される。すでに来て、待っている人達がいる。ここは、若い人と老人用、失業者と学生という2列が設けられている。本を読みながら、時間まで待っている人達は、無料で見ることが出来るようだが、証明書がいるのだろう。

 オペラ座の前から、バスに乗り、バスチーユまで行った。バスは29番で、細い道をくねくね走っている。いつも行くポンピドーセンターを横切り、ユゴーのヴォージュ広場を見ながらバスティーユについた。劇場の前で並んでいるのが見える。そこに行くと、前に並んでいる人が、チケットをもらってくるようにと教えてくれた。私は30番だった。

 62人にはまだ余裕があった。教えてくれた女性は、日本人だった。一緒にいた人は韓国人で、どちらも、シテ、ユニベルシテの学生だという。日本女性はオペラを専攻して、日本の大学から授業交換でやってきた。韓国女性はジャーナリストで休暇を利用して勉強中。韓国女性は「人生はすぐに過ぎ去ってしまうから。」と子供を、置いてパリで勉強中なのだそう。

 シテ、ユニベルシテで、毎日コンサートや催しがあるらしく、22日に、ソプラノで、出演するからと、カタログとチラシをもらった。

 パリには、年齢に関係なく、頑張っている人達が多いのだと、改めて知った。

 一度、パリ大のマスターに許可証をもらっておきながら、やめてしまったというと、

「そんな、勿体ない。今からまた頑張れば?」と言ってもらっても、そんな情熱がなくなっている。一年中、石造りの建物を否応なく見せられる生活は出来ないだろう。

こちらの人達が、肉を食べ、石の硬い建物の中で暮らし、きちっと決められた、整然として冷たい建物に囲まれて暮らすしているのだから、精神分析のお世話にならないで、いられるわけはない、アグレッシブにならないわけがない、相当のエネルギーがいる、などと考えてしまう。

 

5ユーロのチケットは、自由に開いた席に座れる。ウィーンのように、立ち見席ではない。席は所々空いていて、私は、案内係が、ここに、と言ってくれた席に座った。オーケストラ席で、普通券を買えば150ユーロする。 5ユーロのチケットを得る為に、2時間前から、外の寒さに耐えるというエネルギーもたいしたものだ、とも思う。12ユーロでカタログを買った。

 バスティーユにオペラが移ってら、初めての公演だそう。オペラは、内容は同じような簡単な筋書きが多い。ベルディーのオペラは、死によって終わる恋人達の悲劇ばかりだ。この「LISA MILLER」も例外ではない。「椿姫」とよく似た旋律の歌が所々にあって、それが気にかかったが、歌唱は素晴らしかった。舞台の上に、フランス語への翻訳文字が出ているので、それを見ながらなので、舞台の方はあまり見ない。見上げて首が痛くなる。二階や3階の方が良いかもしれない。

 バスティーユ劇場は始めてだった。建物の中は、近代的で殺風景なので、ガルニエの方がずっと良い。雰囲気があり、「オペラ座」として怪人も住みそうなほど、豪華で落ちついた風格があるのに、シャガールの絵画がぴったりと合っている。

 ロビーは幕間に、シャンパンやワインを飲みながら話す人達で溢れかえっていた。

美味しそう、でも我慢して買わない。彼女達は、サンドイッチを持参していた。5ユーロの席を買う人は、ここでは何も買わないだろう。買えないだろう。2時間も我慢して5ユーロなんだから、ワイン一杯に8ユーロは出さないだろう。水でも4ユーロする。

 着飾って、タキシードを着た人達に、シャンペングラスが似合っている。公演は休憩を挟んで、3時間足らずだった。「椿姫」か「トスカ」だったら、オーケストラに空席はなかったかもしれない。

 オペラガルニエで「椿姫」の公演があった。券が売り切れていた。幕が上がり、ビデオに最初の「乾杯の歌」の場面が映っていた。

 

 

別の日に再びオペラ座に行った。やはり当日券はなかった。すると若い男性が、チケットを買いませんかと言ってきた。「良い席で、あなたは幸運ですよ。」と言われた。彼は、。彼女を待っていたのに、現れなかったのだ。オーケストラ席で、前から10番目の、最高の席だった。隣で、券を売ってくれた人が座っていた。寂しげな顔で。