明日は別の日

のんびりと、マイペースでブログを書いて来ましたら、結構長く続いています。元気出して行きまっしょ、というタイトルから、一新するつもりで。

映画「あなたへ」

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見たかった映画、「あなたへ」

 午後2時からの部を見ようと、車で、西宮ガーデンズに行きました。

 この映画館では、午後2時が最終になっています。

 端席は、なくて、中の席しかなかった。

私はいつも、端に座らないと落ち着かない。いつでも出られる体制にしておきたいから

だけど、映画館によっては、足元が広くて、迷惑かけないで、出ていける。

 中の席でも、本当に体調が悪ければ、出してもらえばよいのだから、と最近では思うようにもなっている。

 昼下がりの映画館、しかも、高倉健の主演映画となれば、会場内は、年寄りばかり。

 私の席に座っていた、お年寄りの男連れ、よくしゃべるなあ。

 予告編の間、ずっとおしゃべり。

 両脇に男の人。片側は、夫婦のようだ。

 「あなたへ」

 高倉健を彩る役者さんたちは、以前の映画で共演した人達が多い。

 木村太郎のカメラは、自然を美しく表現するのに、定評があるが、この映画でも、主役は自然ではないか、とも思われる。

 高倉健の演技も、自然さを大切にしているので、その人間になりきって、身をゆだねている。

 田中祐子とのコンビも自然体で、美しい。

 富山から、九州の小さな漁村まで、車で旅する、自然の風景の中で、人間がいなければ、ただの自然だけれど、そこに人間の心を見事に反映し、自然と人間が切り離せない,美しさ、悲しさ、をカメラの機械的技術を駆使して描いている。

 北野タケシの天才的?な演技が光っていた。人間の哀しさ、寂しさ、を、エロニックな自笑をこめて、しかも自然に演じきれるのは、彼をおいて、ないと思われるくらい。

 高倉健の、不器用なほどの寡黙さ、融通の利かない、実直さに、ぴったりと寄り添って、 人間の寂しさ、をより深く表現している。

勿論、他の脇役の存在感は、それぞれに心に残る良い演技だった。

 言葉の一つ一つが、その真意を含む、心に染みる映画だ、と思う。

 放浪と旅の違いがわかりますか?

 旅は目的のあるもの、帰る場所のあるもの

 妻を無くし、妻の遺言に心は迷いながらも、妻の故郷の海に、散骨をすませた、夫は、 退職届け、を郵送して、放浪を選択する。

 何故、妻は、死後に、絵はがきの形で、遺言を残したのだろうか。

 あなたにはあなたの時間があるから。

 郵便局留めになっていた、2通目の手紙、「そよなら」とだけ書いていた。

 夫は、さよなら、を妻に言えなかった。自分の時間を生きることを捨て、

 自然の中に、「分けいっても分けいっても、青い山、」

  たどり着く場所のない、放浪、 帰る場所はない